ダージリンの種類と特徴|紅茶の種類

ダージリンの種類と特徴|紅茶の種類

ダージリンの種類と特徴|紅茶の種類

ダージリンには、

 

・ファーストフラッシュ
・セカンドフラッシュ
・モンスーンフラッシュ
・オータムナル

 

など様々な種類があり、それぞれ香りや味わい、水色が大きく異なるため、気分に合わせて紅茶葉を選ぶことができるのが魅力となっています。

スポンサーリンク

それぞれの種類の特徴と適した入れ方

ファーストフラッシュ

3月中旬から4月下旬にかけてその年最初に芽吹いた葉を摘み取って作られるダージリンを「ファーストフラッシュ」と言います。

 

現在ダージリンと指定されている茶園は、この地方に80ヶ所余存在しており、それぞれ標高の差が大きいため、初摘みの時期が茶園によって異なります。

 

ダージリンの初摘みは、「ヒマラヤに春を告げる」と言われており、最初にチャノキから吹き出た芽と新葉という意味を込めて、1番茶のことを「ファーストフラッシュ」と呼んでいます。

 

〇ファーストフラッシュの特徴

  • 外観は鮮やかな浅緑色をしており、「チップ」と呼ばれる新芽が混ざっている。
  • この時期のダージリン地方は寒冷なため、茶葉の発酵が遅々と進まず、仕上げられた紅茶葉は、まるで緑茶と見間違うほど美しい緑色や暗緑色の茶葉が多く混ざっている。
  • 水色は淡いオレンジ色をしており、初摘みらしいフレッシュで若々しい香りとキュッと引き締まった渋味を感じることができる喉越しの良さ。
  • ストレートティーで飲むのが最も適している。

 

ダージリンのファーストフラッシュは、「シルバーチップ」と呼ばれる銀色の芽がたくさん含まれており、収穫量もたいへん少ないことから高値で取引されています。

 

 

セカンドフラッシュ

5月から6月下旬にかけてチャノキから摘み取られる茶葉のことを「セカンドフラッシュ」と呼びます。

 

ファーストフラッシュは、その年初めてのダージリンティーという意味を込めて『紅茶のボジョレヌーボー』と呼ばれているのですが、セカンドフラッシュはファーストフラッシュの摘採後に短い休眠期の後にゆっくりと成長した茶葉を摘み取って作られることから『紅茶のシャンパン』と呼ばれています。

 

なぜセカンドフラッシュが『紅茶のシャンパン』と呼ばれているのかと不思議に思った方も多いかもしれませんね。

 

セカンドフラッシュが、『紅茶のシャンパン』と呼ばれるようになった由来は、昼夜の激しい温度差によって霧が発生して茶葉に独特な香りが生まれる、グリーンフライというウンカ(虫)の1種が茶葉をかじったところから生まれるなど諸説ありますが、実際は温度差による霧や雷雨の多さ、土壌、風土などの総合的な要因で、ダージリン独特の香りが形成されているのです。

 

〇セカンドフラッシュの特徴

  • 茶葉は若干緑色が混ざっている茶褐色の外観をしている。
  • 『マスカテルフレーバー』と呼ばれる熟れたマスカットのような香りを放つ。
  • 水色はファーストフラッシュよりも濃く、やや赤みを帯びた深いオレンジ色をしている。
  • 1杯目はストレートティーで頂き、2杯目はティーウィズミルクで頂くのがオススメ。

 

ファーストフラッシュは名実ともに「世界一の茶葉」と称されていますが、セカンドフラッシュは香り、味わい、水色三拍子揃った「最高の季節茶」と呼ばれています。どちらも高級紅茶や紅茶の王様と呼ばれておりますので、気になった方はこの機会に2つの茶葉を飲み比べてみてはいかがでしょうか。しょうか。

モンスーンフラッシュ

8月から9月にかけてチャノキから摘み取られた茶葉で作られるダージリンのことを「モンスーンフラッシュ」と呼びます。以前は「サードティー」と呼ばれていたのですが、フラッシュという言葉が流用されたのを機に「モンスーンフラッシュ」と改名されました。

 

雨と暑さの影響でスクスクと大きく成長した茶葉は、他の時期と比べると香りや味わいが劣るため、あまり人気は無いものの、落ち葉のような落ち着いた香りとコクと濃厚さを感じる強めの渋味、深く黒みがかった赤色の水色が紅茶愛好家のあいだで人気を集めており、ティーウィズミルクで頂くとたいへんおいしいと評判です。

 

 

オータムナル

10月から11月にかけてチャノキから摘み取られた茶葉で作られる秋摘みのダージリン「オータムナル」は、その年最後の摘採で作られる紅茶葉です。
セカンドフラッシュ後に訪れるモンスーンや雨期が終わるとダージリン地方には乾燥期がやってきます。

 

この時期を迎えると、ヒマラヤから秋風が吹いて、日中に大きな寒暖の差が生じるようになります。また、霧が発生して小雨が降ると茶葉にその刺激が伝わり、ファーストフラッシュやセカンドフラッシュとは異なる独特な風味を持つ個性的なダージリンが誕生します。

 

ただ、このような優秀な茶葉となるのは、ほんの一握りだけであり、大半は風味が劣っているためブレンド用として扱われています。

 

〇オータムナルの特徴

  • 鮮やかな緑色は消え去り、黒褐色を呈する乾燥茶葉。
  • 柑橘系のドライフルーツのような香りとコクのある刺激を持った強めの渋味を感じるが、比較的穏やかで喉越しの良さが魅力。
  • 『Rosy Darjeeling』や『紅茶のロゼ』と称される赤みを帯びたとても美しいオレンジ色の水色。
  • ティーウィズミルク向けの茶葉と言える。

スポンサーリンク

紅茶とは|紅茶の起源と伝説

2015年2月に再上陸を果たした“コーヒー界のapple”こと「ブルーボトルコーヒー」によって、現在日本国内で「サードウェーブコーヒーブーム」が巻き起こっておりますが、実はこのコーヒーブームの裏側で、じわじわと紅茶に力を注いでいるカフェや飲料メーカーが増えてきていることをご存知ですか。日本でも御馴染...

≫続きを読む

 

紅茶の歴史と起源|紅茶とは

現在、日本国内では、2015年2月に上陸を果たした「ブルーボトルコーヒー」によって、空前のサードウェーブコーヒーブームが巻き起こっているのですが、なんとこのコーヒーブームに負けじと、日本各地にあるカフェや国内外の飲料メーカーのあいだで紅茶の魅力をより多くの人々に伝えようと、本格的な紅茶を手軽に味わえ...

≫続きを読む

 

紅茶の茶葉について緑茶との違い|紅茶とは

紅茶には、ダージリン、ウバ、キーモン、キャンディ、アッサム、ヌワラエリアなど様々な種類の茶葉がありますが、これら全ての茶葉が日本茶 (緑茶)や烏龍茶の茶葉と同じツバキ科ツバキ属に属する常緑広葉低木の「チャノキ」の葉を摘み取って作られていることをご存知でしたか。チャノキとは、熱帯から暖帯のアジア圏に広...

≫続きを読む

 

紅茶と緑茶の違い|紅茶とは

紅茶も緑茶も同じチャノキから摘み取られた茶葉を原材料とするお茶なのに、なぜ香りや味わい、水色などがこうも大きく異なるのでしょうか。その理由は3つあります。

≫続きを読む

 

紅茶の製造オーソドックス製法|紅茶の作り方

世界で最も愛されている「紅茶」は、チャノキから摘み取られたばかりの葉は鮮やかな緑色をしているのに、なぜ茶葉として加工されてしまうと黒褐色をしているのかと気になったことはありませんか。紅茶の茶葉を製品として流通させるまでの工程のことを「製茶」と呼ぶのですが、紅茶の製茶方法には大きく分けて、・オーソドッ...

≫続きを読む

 

紅茶の製造CTC製法|紅茶の作り方

「紅茶は好きだけど、毎回紅茶を淹れる度にティーポットやストレーナー、キャディスプーンなどを用意したり片付けたりするのは大変」「本当は毎朝紅茶を淹れて飲みたいのだけれど、時間が無くて諦めている」という方も大勢いらっしゃるかと思います。そんなあなたにオススメなのが「CTC製法」で作られた紅茶です。CTC...

≫続きを読む

 

紅茶のグレード・等級|紅茶とは

紅茶にも、コーヒーや日本茶、お酒にお米などと同じく、「グレード」や「等級」などの区分が存在します。ただ、紅茶のグレードは、コーヒーや日本茶、お酒などとは大きく異なり、品質やクオリティなどを表すものではありません。紅茶のグレードとは、茶葉の大きさや形状を区分するための「単位」であるため、「茶葉が大きい...

≫続きを読む

 

紅茶の基本的な入れ方|紅茶の飲み方

「紅茶の入れ方に基本ってあるのかな?」「おいしい紅茶を入れたいけど、どんな道具を用意したらいいの?」など、これから紅茶の世界に飛び込もうとお考えの方にとって、おいしい紅茶の入れ方や入れる際に必要となる道具選びはとても重要な悩みとなっています。既に紅茶を入れる際に必要となる道具が揃っており、あとはおい...

≫続きを読む

 

紅茶と水の関係|おいしい紅茶の入れ方

紅茶は、日本茶 (緑茶)や烏龍茶などの茶類のなかで最も水の影響を受けやすい飲み物であるため、おいしい紅茶を淹れたいと思うあまり、水道水ではなく、ミネラルウォーターを使って淹れているという方も多いのではありませんか。実は紅茶をおいしく淹れるためには、ミネラルウォーターよりも私たちが普段使用している水道...

≫続きを読む

 

水の硬度による紅茶の違いとイギリスの紅茶事情

水の影響を受けやすいお茶として有名な「紅茶」ですが、実際にどのような違いがあるのかと気になっている方も多いのではありませんか。軟水の水で紅茶を淹れた場合、紅茶本来の香りや味わいがストレートに表現され、美しい水色とシャープな香りと味わいを楽しむことができます。特に日本の水道水はストレートティーを淹れる...

≫続きを読む

 

紅茶のおいしい入れ方|基本のストレートティー

「紅茶の入れ方に基本ってあるのかな?」「おいしい紅茶を入れたいけど、どんな道具を用意したらいいの?」など、これから紅茶の世界に飛び込もうとお考えの方にとって、おいしい紅茶の入れ方や入れる際に必要となる道具選びはとても重要な悩みとなっています。既に紅茶を入れる際に必要となる道具が揃っており、あとはおい...

≫続きを読む

 

ダージリンとは|紅茶の種類産地、特徴

世界三大紅茶のひとつに数えられている北インド原産の「ダージリン」は、紅茶愛好家でなくても1度は耳にしたことのあるとても有名な紅茶の名前です。紅茶に詳しい方ならばご存知かと思いますが、ダージリンには「ファーストフラッシュ」や「セカンドフラッシュ」など様々な種類があり、それぞれ香りや味わい、水色に大きな...

≫続きを読む

 

アッサムとは|紅茶の種類産地、特徴

紅茶本来の香りや味わい、水色を存分に楽しむことができるストレートティーも魅力的ですが、たまには濃厚な味わいが楽しめるミルクティーが飲みたいなと思ったりすることはありませんか。ですが、ダージリンのような芳醇な香りを持つ紅茶にミルクを入れてしまうと、せっかくの香りが台無しになってしまうため、入れたくても...

≫続きを読む

 

ニルギリとは|紅茶の種類産地、特徴

ダージリンやアッサムと並び、インドを代表する紅茶として知られる「ニルギリ」は、南インドにあるターミナルナドゥ州のケーララ付近の丘陵地で栽培されているチャノキの葉から作られています。同じインド国内で製造されているダージリンやアッサムは強烈な個性を持つ紅茶として有名ですが、ニルギリは主だった個性の無い紅...

≫続きを読む

 

ドアーズ・テライ・キッシムとは|インド紅茶の種類や特徴

世界最大の紅茶の産地として有名なインドでは、1年間におよそ98トンもの紅茶を生産しており、なんと紅茶の国内消費量も世界第1位と、紅茶をこよなく愛するイギリスよりもたくさん消費しています。そんなインドでは、世界三大紅茶のひとつ「ダージリン」や1823年にイギリス人のロバート・ブルース氏によって発見され...

≫続きを読む

 

ウバとは|紅茶の種類や特徴

インドのダージリン、中国のキームン、そしてスリランカのウバは、世界三大銘茶として紅茶愛好家たちのあいだではたいへん有名ですが、あまり紅茶に詳しくない方の場合、『ダージリンやキームンは飲んだことはあるけど、ウバは飲んだことが無い』という方が多く、どのような種類の紅茶なのかをご存知無い方も大勢おられます...

≫続きを読む

 

ヌワラエリア・ディンブラ・キャンディ・ルフナ・ウダプヤラワ|スリランカ紅茶

紅茶を少しかじったことのある方なら1度は耳にしたことのある「セイロン紅茶」。セイロン紅茶の「セイロン」とは、かつて「セイロン」という名の国であったインド半島の南東部に浮かぶ島「スリランカ」のことです。スリランカは、16世紀にポルトガルやオランダの進出を経て、1802年以来長きに渡りイギリス直轄の植民...

≫続きを読む

 

ケニア・マウライとは|アフリカ紅茶の種類や特徴

紅茶の産地といえば、世界三大銘茶の産地であるインド、スリランカ、中国が頭にパッと思い浮かぶ方も多いと思いますが、実は紅茶栽培に向いていなさそうなアフリカ大陸でも紅茶の栽培が行われていることをご存知ですか。アフリカ大陸で紅茶の生産が行われるようになったのは、1887年に南アフリカ連邦東部にあるナタール...

≫続きを読む

 

日本で生産されている和紅茶とは|紅茶の種類や特徴

「紅茶って渋くて苦いからどうしても苦手」「紅茶は好きだけど、好みの紅茶がなかなか見つからない」といった紅茶に関するお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そんな悩めるあなたにお勧めしたいのが日本で生産されている「和紅茶」です。和紅茶とは、その名のとおり日本国内のお茶農家さんたちが生産している...

≫続きを読む

 

インドネシア・ネパールの紅茶|紅茶の種類や特徴

現在、全世界の紅茶生産量3/4以上を占めると言われる紅茶主要国のインド、スリランカ、中国、インドネシア、ケニアの5か国は、別名「5大紅茶生産国」と呼ばれており、紅茶に詳しくない方でも1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。しかし、現在紅茶を生産している国は、日本を含め実に20数ヶ国あり、それぞ...

≫続きを読む

 

紅茶を入れる際に最低限必要な道具とは|紅茶の入れ方

ティーポットやティーカップ、茶こしなど紅茶を入れる際に必要となる道具は、分かっているだけで10種類ほどあります。ですが、実際に紅茶を入れる際に必要となる道具を10種類全て買い揃えてみると、いくつかの道具は使わなくてもおいしく入れることができた意見も多く、使わなかった道具をどうしようかと困っている方も...

≫続きを読む

 

紅茶に必要な道具の名称と使い方|紅茶の入れ方

おいしい紅茶を入れるためには、ティーポットや茶こし、ストレーナーなど様々な道具を駆使して入れてゆきます。ですが、これから紅茶を始める方にとって、どの道具がどんな役割を果たしているのか、本当に必要な道具なのかどうかを判別するのはとても難しいことです。そこで、紅茶を入れる際に必要となる道具の名称とその使...

≫続きを読む

 

ダージリンの種類と特徴|紅茶の種類

ダージリンには、・ファーストフラッシュ・セカンドフラッシュ・モンスーンフラッシュ・オータムナルなど様々な種類があり、それぞれ香りや味わい、水色が大きく異なるため、気分に合わせて紅茶葉を選ぶことができるのが魅力となっています。

≫続きを読む

 

TOP PAGE ライター紹介 夏のお茶特集new! SITE MAP